【公務員以外の安定した仕事】大学事務職員への転職Part①(なるには?、求人の探し方、採用試験の内容)

11月 12, 2020

安定した職業への転職方法【公務員以外にも、実はある!】でも書きましたが大学職員や独立行政法人の職員などいわゆる“団体職員”という職業は公務員にも匹敵するほど安定した仕事と言えます。

ここではそんな大学職員になるためにはどうすれば良いか、大学職員という仕事はどんなものなのか、そもそも転職可能なのか、転職難易度はどれくらいか、などを解説していきます。

大学事務職員に転職する方法

いくつかパートごとに紹介していきます。このページでは大学職員への転職条件や大学職員の求人の探し方、それに主な選考フローについて解説します。

大学職員になるには 〜そもそも大学職員への転職って可能なの?〜

一番最初に述べておきたいのが“大学職員への転職というのが可能かどうか”です。

結論から言うと、職種・業種問わず社会人経験が3年以上あれば誰でも転職できます。むしろ他業種・職種の方が歓迎される風潮があります。

なぜ民間企業出身者が大学で重宝されるかというと、時代がものすごい速さで変化していくの対して大学という組織はどうしてもフットワークが重く、改革などもスローになりがちです。しかし大学も当然の事ながら時代の変化についていかなければならず、そのためにはスピード感や新しいものの考え方、最新の情報や技術、それらを察知する能力などが必要になってきますが、それらは大学内では中々育ちません。そこで大学サイドは民間企業出身者を招き入れることで大学運営の活性化を図っているのです。

そのため、民間企業での経験や実績があればそれを武器に採用試験を突破することは十分可能なのです。

求人探し

大学職員になりたいと思った場合、当然まずは求人を出している大学を探さなければいけません。

多くの大学がリクナビネクストやマイナビ転職を利用しているのでそれらを閲覧すればある程度の求人はヒットします(求人の探し方はこちら)。しかし「大学職員への道」というサイトが全国の大学職員の求人を集約して掲載してくれています。リクナビ・マイナビに掲載されている求人も含まれていますので、大学職員の求人を漏れなく探すにはこのサイトを確認するのがベストです。

採用試験の内容

次に採用試験ではどんな選考をどのようなフローで進めていくのかを紹介します。

選考フローは大学によって異なる部分がありますが大筋は多くの大学が同じと思って良いです。流れとしては、

  1. 書類選考
  2. 適性検査・筆記試験
  3. 一次面接(係長〜部長、2,3名)
  4. 最終面接(部長〜理事長、数名)
  5. 内定

こんな感じです。次に各パートがどのようなものかを詳しく解説していきます。

書類選考

書類選考の方式は大きく2パターンに分かれます。

一つは転職サイトに登録した情報を大学に送る「web選考」、もう一つはweb選考に加えてその大学所定のエントリーシートを出力し郵送する「web選考&エントリーシート郵送」の二段構えの書類選考です。3:7くらいの割合で二段構えの大学の方が多いです。

対策は別記しますが、大学職員の書類選考の特徴は

・「志望動機」と「自己PR」を書かせる。
・応募書類の郵送が必要な場合、エントリーシートの作成は手書きが多い。

この二つです。

“「志望動機」と「自己PR」を書かせる”というのは一見当たり前のように思えますが、事業会社の場合だと書類選考では職務経歴と自己PRのみで判断し、志望動機は面接に進んでから確認するということが少なくありません。そのため、事業会社だったら書類選考を通過してから企業研究すれば良いところ、大学職員は応募の時点で企業研究を徹底する必要があり、事業会社への転職活動ほどテンポよく応募できません。

“応募書類の郵送が必要な場合、エントリーシートの作成は手書きが多い”というのは、最近減少傾向にありますがそれでもまだまだ多くの大学がこのやり方を採用しています。この場合、職歴や学歴、資格、自己PR、志望動機、転職理由などをA4×2枚程度に手書きしなければいけません。また大学によっては「あなたが本学職員になったらどのような変革を行いますか?」とか「あなたの長所と、本学においてその長所はどのような場面で役に立ちますか。図表を使ってわかりやすく説明してください」など一捻りある場合もあります。

この二つの特徴は大学職員ならではです。なぜこんな面倒臭いやり方を採用しているかというと、大学側としては“足切りの一貫”として実施しています。
近年大学職員という仕事もだいぶ認知されるようになり、今や人気の職業の一つにも挙げられます。そのため一度募集をかけるとあまり知名度の高くない大学でも数百件の応募が殺到することも珍しくありません。
また、応募があれば一人ずつ適宜選考を進める民間企業の採用活動とは対照的に、大学の採用活動は書類選考から最終選考まで全ての選考日程が予め(概ね)決まっており、各選考に参加した全員を審査します。そのため書類選考も期限内に届いたものは全てチェックすることになります。

このように応募者が多く、また応募者全員分の書類選考を行うやり方を採用しているため、誰でも簡単に応募できてしまうと書類選考の業務負担が非常に重くなってしまいます。そこで手間のかかる作業を応募条件にすることで応募の段階でふるいにかけ、「本当に本学に入りたい人だけ」に絞るようにしているのです。

それでも「大学職員への道」に掲載されてる求人であれば応募数が三桁というのはザラにありますので、書類選考にも十分な対策が必要です。

適性検査・筆記試験

書類選考を通過すると次に適性検査・筆記試験が待ち構えていることが多いです。無いところもありますし一次面接の後ということもありますが、大半は書類選考通過後に控えています。

適性検査はいわゆる“性格診断”です。やり方は色々ですが素直に答えるだけなので難しいことはありません。対策というレベルでもありませんが、注意事項としては
・複雑に考えない(作為的に回答すると矛盾が生じ嘘をついてると見なされます)
・極端な非社会的な回答はNG(不要だと思うルールは破っても良い、など)
・感情的な人間性もNG(=すぐカッとなって相手を怒鳴りつけることがある、など)
こんなところです。明朗快活なら良いとか、口数が少ないからダメということはないので正直に答えるのが一番です。

筆記試験はいくつかパターンが分かれており、大別すると以下の4つに分類されます。

①webテスト(SPI)
②会場で筆記試験(主にSPI)
③会場で筆記試験(小論文)
④会場で筆記試験(主にSPI+小論文)

まずパターン①は単純なwebテスト形式です(実例:目白大学)。
書類選考通過の連絡と合わせてwebテストを受講するための専用URLとID、PWが送られてきます。出題内容は十中八九SPIです。ただし難易度は大学によって異なり、脳トレかと思うほど基本問題しか出ないところもあれば、参考書の応用問題レベルを自力で解けないと難しいレベルのところもあります。
なおwebテストの場合、外道ですが「代行サービス」の利用が可能です。要するに替え玉受検です。特に代行サービス会社の営業でもないので推奨はしませんし後ろめたい気持ちがある人はやめた方がいいですが、受検先の大学が受検者本人であるかを特定することは限りなくゼロに近いようなので(代行会社そのものに監査等が入ったら芋づる式にバレるかもしれませんが)、選択肢の一つとして紹介だけしておきます。「webテスト 代行」で検索するといくつかヒットします。

パターン②はその大学に直接赴き、会場で(主に)SPIを筆記で受けるパターンです。
会場で受けるSPIには実は二パターンあり、一つは試験会社が作成・パッケージングした問題集を利用する場合(実例:武蔵野大学)、もう一つはSPIを参考にその大学がオリジナルで問題を作成した場合(実例:大東文化大学)の二つです。
前者はSPIのみと思って大丈夫です。回答はマークシート方式であることが多いです。
後者はSPIに加えその大学独自の問題が追加されています。例えば漢字の読み書きや英文読解、さらには大学業界に関する専門用語の説明などを出題するところもあります(対策方法は別ページにて)。
事前に出題方式を教えてくれることはないので、どちらの形式かは当日行ってみないとわかりませんが、当日の持ち物に「HB以上の濃い鉛筆」と書かれている場合は“回答方式がマークシート”であることを示唆しているため、SPIのみである可能性が濃厚です。

パターン③は会場で小論文を書かせる場合です(実例:順天堂大学、東京電機大学)。時間は1時間ほどで、字数はまちまちですが大体1000字±200字くらいが相場です。テーマも大学によって変わりますが、「あなたは本学でどのように貢献しますか」とか「大学業界ではどのようなことが課題となっていると思うか、またあなたは大学職員としてそれにどのように関わりますか」といった“大学または大学業界全体に関する問題意識とそれに対する自分の貢献性”を問うような問題が多いです。

パターン④は②と③を両方ともやるパターンです。

途中でも書きましたが対策は別ページで紹介します。ひとまず適性検査・筆記試験はこのような流れ・内容で行われます。

一次面接(係長〜部長、2,3名)

一次面接は係長級〜部長級の人が2,3名体制で面接を行います。ざっくばらんに話したいということで和やかな雰囲気のところが多いですが、中にはぶっきらぼうな圧迫面接気味なところもあります。

質問内容は、
「自己紹介・自己PR」
「転職理由」
「なぜ大学職員なのか」
「なぜ本学なのか」
「現職(または前職)ではどんな仕事をしているか」
「一番大変だった仕事は何か」
「その仕事はどのようにクリアしたか」
「日頃の仕事の中で工夫していることや意識していることは何か」
「本学ではどんな仕事をしたいか」
「どのようなキャリアビジョンをイメージしているか」
など、いたってオーソドックスなものが多いです。ただし経験者採用ですので、これまでどんな経験をし、どんな問題意識を持ち、どんな行動をするのかということは深掘りされるので理論武装が必要です。

質問内容よりも一次面接のミソは、面接官が必ずしも人事部や採用担当の人ではない、という点です。
色んな部署の管理職がランダムに駆り出され面接官を担当することが多々あります。もちろん普段は部下を持って仕事をしているので最低限の人を見る目はあるという前提ですが、人事や採用のプロではありません。
では人事や採用のプロではないこの人たちはどのように求職者を評価しているかというと「評価シート」というものを利用しています。こちらのサイトに公務員用ですが非常に近いものが掲載されていますので参照ください。

要するに“面接官の主観によって判断されるが評価項目は決まっている”のです。そのため、もちろん面接官も人間なので「あんまり得意なタイプじゃないな〜」とか「なんか鼻につくな〜」と思うこともあるかもしれませんが、評価シートに沿って採点したら高得点で通過することもあります。反対にどんなに人柄が良くても加点材料がなければ落ちてしまいます。

また、上記サイトのサンプル評価シートは非常に参考になりますが、それにも増して大事なのが“募集要項に記載されている求める人材”です。求人によって様々ですが、よくあるのが「自主性・主体性」「課題解決力」「責任感」「本学の理念に共感している」などです。“求める人材”に記載されている項目は評価シートの中でも特に点数のウェイトが大きいです。そのため募集要項にある“求める人材”は必ずチェックしましょう。

最終面接(部長〜理事長、数名)

一次面接を通過すると大抵次が最終面接です。面接官は理事長と各部の部長級以上の人が勢揃いし、合計7,8人がずらっと並んでいることも少なくありません。場合によっては理事長ではなく事務局長だったり、部長級は人事部長と当該部署の部長だけだったりと、3人くらいの時もあります。

聞かれることは一次面接と似たようなものですが、最終面接で特に重要視されるのは「なぜ本学で働きたいのか?」や「どのようなキャリアビジョンをイメージしているか」といった“志望動機”や“キャリアビジョン”です。

能力が現場で通用するレベルかどうかは一次面接で現場の管理職が判断しています。もちろんキャリアを見て気になるところがあれば深掘りしてきますが、公的機関の偉い人特有の“ちょっと気になったから聞いてみた”ということが多いので、正直、合否への影響度はあまり高くない印象です(かといって支離滅裂だともちろん減点ですが)。一次面接と同じように答えれば問題ないはずです。
それよりも理事長や事務局長など経営陣のトップの人たちは、“自分が思い描く経営・運営ビジョンに同調し、その実現に向けて活躍してくれそうか”ということを一番に気にしています。

もし能力的・人間的に評価が高くても、その組織のトップの人に“方向性が違う”と思われたらアウトです。「能力面は及第点ではあるが他の人よりは劣る、けど私のイメージに一番マッチする」という理由で採用になることはあっても、反対に「なんか私の方向性と違うけど優秀っぽいから採るか」ということはまずあり得ないと思って良いでしょう。
そのため一次面接に比べると、これまでどんなことをしてきたか(自己PR)より、これから本学でどんなことをしてくれそうか(志望動機、キャリアビジョン)ということが見られていると思って面接に臨む必要があります。

内定

晴れて全ての選考を通過すると内定です。

基本的には内定通知を送ってもらい、採用条件を確認した上で内定承諾の判断をします。中には労働条件については電話連絡のみという大学もありますが(実例:杏林大学)稀です。

もし併願大学・企業がある場合は保留してもらえる場合があります。ただし長くて1週間程度、大学によってはほとんど猶予が無い場合もあるのでスケジュール管理には注意が必要です。

なお、内定保留は遠慮せず伝えて問題ありません。採用担当も求職者が複数受けていることは承知していますので。ただし、選考途中で「貴学一本です」とか「他に併願してるところはありません」と言っていたり、志望動機の内容(例えば「私の希望にマッチしたのが貴学だけでした」など)によっては保留理由と矛盾が生じる可能性があると思いますがその場合は不可です。むしろその場合、面接で嘘を言っていたと判断される可能性もあり、最悪、内定取り消しに繋がる恐れもあるので十分注意しましょう。(「貴学の面接の後に他の大学・企業の選考にも進んだため」など、矛盾を解消できる理由が用意できれば大丈夫ですが、論理矛盾が生じないよう注意が必要です)

 

以上が大学職員への転職条件や大学職員の求人の探し方、大学職員の主な採用選考フローの解説です。続いてパート②に続きます。

Posted by official髷男dism