公務員に憧れる人へ【実は“公務員と同じような仕事”という選択肢があります】

11月 30, 2020

この記事は、公務員への憧れがある人に、公務員と同じような仕事があるということとそれがどんな仕事かということを紹介するためのものです。

安定した仕事に就きたいという人はぜひご覧ください。

はじめに 〜大学職員や独立行政法人といった「団体職員」という選択肢〜

この記事を書いているのが2020年5月初旬、新型コロナウイルス感染拡大により日本経済が大打撃を受けている真っ只中です。

国内のみならず世界各国の物流が一気に停滞し、人々の経済活動が著しく制限される事態に陥っています。

その影響でいまやどの業界を見渡しても過去に例を見ないほどの不景気に見舞われ、言わずと知れた大企業ですら経営が危ぶまれており、そこに勤める人や関連企業の従業員の生活がとてつもなく大きなリスクに晒されています。

しかしそんな中、相変わらず“公務員”という仕事は絶大な安定感を誇っています。

日本中、世界中が史上最大の恐慌にある中、事業会社に勤める人の多くが戦々恐々としている一方で、公務員は勤め先が潰れるリスクやクビにされるリスクとは全くの無縁のところにいます。

今回のコロナショックを受け、安定感の高い職業への需要は一層高まったことと思います。中には公務員を妬ましいと思った人もいるかもしれませんが、羨んだり憧れたりした人もたくさんいたはずですと。
しかし、公務員への転職は狭き門です。年齢制限や求人の少なさ、強力なライバル、難易度の高い試験内容など数多くの障害をクリアしなければいけません。

そういった背景から、公務員のような安定した仕事に憧れがあっても、結局憧れは憧れのまま、自分とは無縁のものと割り切ってしまう人が多くいます。

しかし、公務員のように安定した仕事というのは、実は公務員以外にもあります。しかもそれは公務員に比べてはるかに敷居が低く、間口も広いものです。

その職業というのが「団体職員」であり、中でも特におすすめなのが「大学職員」「独立行政法人職員」です。

非常にマイナーな業界ですので、安定した仕事というイメージ以前に、そもそも勤め先の選択肢として考えたこともないという人が非常に多いはずです。

ですが、これらの業界というのはあまり知られていないだけで、実は(全てではありませんが)東証一部上場企業すらも凌駕するほどの安定性や社会的信用が担保されおり、「ほぼ公務員」と言っても差し支えないレベルの条件や環境を兼ね備えています。

ここではそんな団体職員と公務員の条件面や転職難易度などの比較や、そのような求人の探し方、ひいては転職へのコツなどを紹介したいと思います。

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公務員と団体職員の比較

公務員と団体職員(大学職員及び独立行政法人職員)の違いを以下の比較表の通りまとめました。

なお、大学職員は「国公立」と「私立」で性質が異なるためそれぞれ分解しており、また国公立大学に関しては実は独立行政法人と同じ扱いのため、同じ括りにしています。(国立大学は国立大学法人という独立行政法人のいち種別にあたり、公立大学は公立大学法人という地方独立行政法人のいち種別に当たります。)

公務員 国公立大学・独立行政法人 私立大学 (参考)民間企業
倒産やクビのリスク
(安定性)
ゼロ ゼロと言って良いレベル 非常に低い
(ただしマイナー大学はその限りではない)
相対的に高い。
また、常に景気に左右される。
給与水準(賞与) 平均より少し高い
(3〜4.5か月分のところが多い)
平均より少し高い
(3〜4.5か月分のところが多い)
平均よりかなり高い
(4〜6か月分のところが多い)
(ただしマイナー大学はその限りではない)
企業よっては非常に高い。
ただし大半は相対的に低い。
社会的信用 最も高い(どんな大企業よりも高い) “公務員と同じ”と言って良いレベル “公務員と同じ”と言って良いレベル
(ただしマイナー大学はその限りではない)
大企業は高いが公務員ほどではない。
また、中小企業は相対的に低い。
採用試験の内容 筆記試験(公務員独自)
面接
書類選考
筆記試験(主にSPIや小論文)
面接
書類選考
筆記試験(主にSPIや小論文)
面接
書類選考
筆記試験(主にSPI)
面接
転職対象年齢  18歳〜30歳前後(、30代後半〜40歳前後)  18歳〜40歳前後 18歳〜40歳前後  18歳〜60歳
転職難易度  ★★★★★ (国公立大学) ★★★★
(独立行政法人)★★★
 ★★★★ ★〜★★★★★ 

安定性

まず、安定性というのは「勤め先が潰れるリスク」と「クビにされるリスク」を二つに分けて考えます。

公務員は倒産リスクもクビリスクもゼロです。犯罪でも犯さない限り、どんなに世間が不景気になろうとも、一度公務員になってしまえば基本的に定年60歳まで職に困ることはありません。

独立行政法人や国公立大学もクビなるリスクは基本的にはゼロです。雇用条件に関する規定は公務員に準じていることが多いので、公務員同様、クビにされるリスクは皆無に等しいです。また、倒産リスクも事実上ゼロと言って良いレベルです。あくまで“法人”ですので、公務員と同じとは言えませんが、元々独立行政法人及び国公立大学というのは行政機関の一部を切り離したものです。元々公共事業ですから採算性は決して高くありませんが、かといって公共政策の一端を担っているわけですので立ち行かなくなっては行政機関としても非常に困ります。そのため独立後も行政機関が運営費交付金という名目で税金を投入しており、実質的には今でも“行政機関の一部局”みたいな立ち位置にあります。そのため公務員と同じくらい安定していると言っても過言ではなく、経営リスクは限りなくゼロに近いと思って良いくらいです。

私立大学も基本的には職員への待遇は厚く、正規職員ならクビになるリスクは基本的にありません。
ただし経営リスクに関しては少し風向きが変わります。私立大学はどちらかというと民間企業に近い収支構造をしており、経常費補助金というものが政府から支給されていますが運営費交付金と比べると規模は小さいため、基本的には“独立採算”が求められます。そのため行政機関から手厚い資金援助のある国公立大と比べると、私立大学の方が経営リスクは高いと言えるでしょう。
ただし、「大学教育」というサービスは実は“めちゃくちゃボロい商売”と言えます。どういうことか具体的には下の黒板で説明しますが、要するに収益率が異常に高い事業ということです。また、日本の社会構造上、常に大きな需要があり、加えて景気変動の影響もほとんど受けません。ですので私立大学も、民間企業に比べれば経営リスクは非常に小さいと言えます。
ただし少子化による影響は大きく、大きい大学であれば経営が危ぶまれるほどの事態にはそうそうなりませんが、「全然聞いたこともない名前で、学生数も一学年1000人にも満たず、しょっちゅう定員割れを起こし、偏差値も45より下で、歴史も浅い」みたいなマイナー大学は比較的高めの経営リスクを背負うことになると考えられます。

ですので公務員と比べれば明確に劣りますが、私立大学も倒産リスクとクビリスクいずれも非常に低いとみて良いです。ただし、上記のようなマイナー大学はその限りではないので注意が必要です。

■「大学教育」の採算性について

例えば私立大学なら学生は4年間で大体400〜500万円ほどの授業料を大学に支払います。しかし学生一人を4年間育てるのにかかる費用というのは大まかに、

「(その学生が受けた講義Aの先生の時給×1.5h(90分)÷受講者数×単位取得に必要なコマ数)+(講義Bの…)+(講義Cの…)+その学生が使った設備の減価償却費や消耗品費」

で計算できますが、おそらく100万円にも満たないと思います。

仮に全ての講義が一律、先生の時給が5000円、受講者数が10人、単位取得に必要なコマ数が15、それで得られる単位が2、卒業に必要な単位数が124で考えたとすると、先生の人件費はおそらく4年間で70万円ほどになります。

もちろん実際には各先生のもらってる給料は違いますし受講者数やもらえる単位なども講義ごとに異なりますが、増える場合も減る場合もありますので、全体をならして考えたらここから費用が3倍、4倍になる確率は低いはずです。

理系や医学部だと設備費がかさむかもしれませんが、それだって高額機器を壊したりでもしない限り、学生一人が4年間で何十万円、何百万円分も機器を消耗させるということは現実的にありえません。

というわけで、教育というのは実はめちゃくちゃボロい商売なんです。

給与水準

公務員の給与というのは、国家公務員は国全体の、地方公務員はその地方の給与水準に基づいて算定され、基本的にはそれぞれ“平均よりちょっと上”くらいに設定されています。そのため、ずば抜けて高いということはありませんが、必ず世の中の平均以上はもらえる仕組みになっています。

独立行政法人や国公立大学の給与は公務員に準じていることがほとんどですので、公務員と大差ないと思って良いです。

ここで頭一つ抜けるのが私立大学です。表に「賞与」を記載しましたが、この賞与の基準が私立大学の場合「3〜6か月分」とバブル期の大企業のような水準になっています。
基本給の水準はあまり大差ないのですが、この賞与の違いが年収にして50〜100万円ほどの差を生み出しているのです。
ただしここも「マイナー大学はその限りではない」ので注意しましょう。目安としては、“初年度年収レンジのボトムラインが400万円未満の大学”は少し警戒した方が良いです。このくらいだとおそらく賞与の水準が私立大学にしてはかなり低く、私立大学の恩恵があまり受けられませんので。

また公務員、独立行政法人、大学職員に共通して言えるのは「残業代が全て反映される」という点です。民間企業だとみなし残業のところが多いのですが、いずれも働いた時間だけ給与に反映されるのも魅力の一つと言えます。
ただし民間企業だと業績級によるプラスαが見込めたり、出世した時の給与の跳ね上がり方も大きかったりするので、高給狙いなら条件の良い民間企業を選んだ方が良いでしょう。

社会的信用

社会的信用というのは第三者から見た安定性や経済性への評価であり、要するに「住宅ローンの組みやすさ」だと考えればわかりやすいと思います。

これは安定性や給与水準に依拠するもので、とりわけ安定性が重要視されます。

そのため、まず公務員は“最強”です。絶対につぶれることがなく、クビになることもなく、給料も平均以上ですので、はっきりいってどんな大企業よりも社会的信用度は高いです。

次に独立行政法人と国公立大学は、上記のとおり諸々“公務員と同じと言って良いレベル”ですので、ここも“公務員とほぼ同じ”と思ってOKです。

私立大学は給与面は良いかもしれませんが経営リスクが高い分少し割り引かれます。ただしある程度以上の規模の大学なら大企業とも遜色ないレベルですので優秀は優秀です。

転職難易度(採用試験の内容、転職対象年齢)

ここまでで「大学職員や独立行政法人が、公務員と同じような待遇の安定した職業」ということがわかっていただけたかと思いますが、一番大事なのは結局のところ、「転職できるのか」ということです。

公務員ははっきり言って“最難関”です。国家公務員にしろ地方公務員にしろ、まず大前提として“公務員試験のための試験勉強”をみっちりしなければいけません。これがめちゃくちゃハードです。専門試験と教養試験に分かれていますが、総じて“試験範囲がとても広い”ため、公務員試験のためだけの勉強を長時間余儀なくされます。

さらに非常に人気があるため、これだけ多くの時間と労力を割いても倍率は5〜6倍と狭き門となっており、また、試験は年に1回しかないためチャンスそのものも少ないです。

年齢に関してはどの公務員試験を受けるかにもよりますが、いずれにしても30歳前後が上限です。30代後半〜40歳くらいを対象とした「経験者採用」もあるところはありますが、滅多にありませんし、あってもとてつもない倍率になることが予想されるため、無いものとして考えていた方が健全です。

ですので公務員への転職というのは、もしかすると超大企業への転職と同じかそれ以上の難易度かもしれません。

対して独立行政法人や大学職員の転職活動はかなり民間企業に近い内容となっています。

筆記試験を設けているところが多いですがSPIや小論文が大半ですので、公務員のようにとてつもない量の試験勉強を強いられることはなく、普通の転職活動と同じような感覚でサクサク応募することが可能です。

近年では(特に大学職員は)人気が出てきたため、倍率は10倍以上のところもザラにありますが、年に一度しか受けられない公務員と違っていくつものチャンスがあります。ですので倍率は高くても受けられる求人もたくさんあるため結果的にどこかしらに受かる確率は公務員よりも高いと言えます。

受験できる年齢に関しては30歳で区切っているところもありますが、35歳までなら大半の求人に応募できますし、年齢制限を設けていないところも結構あります。

すなわち、独立行政法人や大学職員も倍率が高いので簡単とは言えませんが、それでも公務員に比べたら間口は圧倒的に広く、敷居もずっと低いので、転職難易度は公務員と雲泥の差があると言っても過言でがありません。

まとめ

というわけで、安定した仕事に就きたいという理由で公務員に憧れても、そのハードルの高さから断念したり、チャレンジするも叶わなかった人はたくさんいると思います。

しかし、公務員と同じような待遇であるにも関わらず、公務員よりずっと入りやすい職業があり、それが“大学職員”や“独立行政法人”といった「団体職員」です。

もし公務員がダメでも諦めるのはまだ早いです。安定した仕事に就きたいという志望動機で公務員に憧れを抱いたことがある人にはぜひ団体職員という選択肢をオススメしたいと思います。

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大学職員や独立行政法人の求人はどこを探せば良いの?

じゃあ団体職員の求人はどこを探せばいいのでしょうか。

実は一般的な求人サイトに民間企業と同じように掲載されています。

特に多くの求人を扱っているのが「リクナビNEXT」です。次に「マイナビ転職」や「DODA」あたりで、それ以外の求人サイトだとあまり団体職員の求人は取り扱っていません。

ですので団体職員への転職を考えるならこれら3つをとりあえず登録するのが良いでしょう。

求人の探し方(リクナビネクスト)

最後にリクナビネクストを利用した際の団体職員の求人の探し方を案内します。

  1. ログインしたら、最初は何の絞り込みもかけずにトップ画面の検索ボタン(赤く、「◯◯件を検索」と書かれているボタン)を押します。
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  3. 中にはいくつかの中分類があります。「教育・保育・インストラクター・通訳・翻訳」と「公務員・団体職員」の中分類の中に「学校事務、大学事務、教務事務」「団体職員」「その他 公務員・団体職員」という小分類がありますので、これらにチェックを入れます。なお、大分類の中で他に気になる項目があればそれも追加してOKです。
  4. 次に「業種」を選択します。大分類の一番下に「その他」という項目がありますので、ここを選びます。
  5. 「その他」の中の中分類は「その他すべて」の一つしかありません。小分類には「教育」や「団体・連合会・官公庁・独立行政法人」などがありますが、これらは全て含めて差し支えないので、「その他すべて」にチェックを入れてしまいます。
  6. 勤務場所等のその他の細かい条件は自分の希望に沿って入力し、検索をかけてください。

以上です。

これは一番大雑把な検索の仕方なので、たまに引っかからない求人もあったりしますが、その場合「大学職員」「独立行政法人」「国立大学法人」「公立大学法人」「学校法人」「国立研究開発法人」といったキーワードで検索すれば、関係ない求人もいくらかヒットするので仕分けがちょっと面倒ですが、漏れを抑えることが可能です。

ぜひ参考にしてみてください。

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